mtylan’s diary 〜乳ガン編〜

私の頭の中をまとめるための記録。 37歳で告知、38歳でope。2022現在43歳。 乳がん 右全摘 ステージⅡa ルミナールA リンパlevel1郭清 ホルモン治療中

姪にカミングアウト。


近所に住んでる11歳の姪とお風呂に入った話を。


今日、成り行きで一緒にお風呂に入ることになっちゃって。
私の右おっぱいが無いことを知っているのかどうか分からなかったから、困った。


半年前、私が入院手術となった時、
親である兄夫婦が、何をどうチビッコ達に説明したのか分からなかったけど、
乳がんとは言わないでおく」って言ってたんだ。


だから、私は、それを踏まえて行動するじゃない?
なんの薬を飲んでるとか、
なんで手術したのかとか、
聞かれても曖昧に答えてきたんだけど。


でも。
今日遊んだあと、いつもの勢いで、姪に「お風呂一緒に入る?」と誘ってしまった。
乳がん発覚前は、それが当たり前だったから。
私とのお風呂が久しぶりだからテンション高くなっちゃって。
は!私、胸ないんだった!と思い出した時には、姪は小躍りしてて、


兄夫婦は用足しで外出中だったし、どうしたものかと、私の母に相談したら、
「いいよいいよ、大丈夫だよ、入っちゃえ」って。

いやー困った。
そんな簡単に言ってくれて。



もし私の体を見て怖がったらどうしよう。
なんでおっぱいが無くなったか訊かれたらどう答えよう。
ショックを与えたらどうしよう。



脱衣所で、脱ぐ前に、
私「私、手術したから裸にキズがあるんだよ」
姪「うん、手術したの知ってる」
私「右のおっぱい無いんだよ」
姪「…?え?なんで?あるじゃん」
私「左はあるけど、右のこれはニセモノなの。触ってみる?」
姪「…(横に首をふる)」
「え?乳がんてこと?」
私「うん、そう。乳がん知ってるの?」
姪「知ってる」
私「おっぱい無くて、キズがあるけど一緒にお風呂入れる?大丈夫?怖くない?」
姪「うん、大丈夫」
私「○○は大丈夫か。△△(甥)はムリかな」
姪「△△も大丈夫だよ!」
私「じゃ今日は二人で入ろうか」
姪「うん!」


えーーーーい!!
脱いでまえぇぇぇーー!!

私の裸を見て、

姪「へぇ。キレイだね」
私「ね。先生キレイに手術してくれたよね」
「かっこいいでしょ?」
姪「えー??かっこいい??かっこいいは違くない??笑」
私「そうかなぁ。かっこいいと思うんだけどな 笑」

と、2人で笑い合って、お風呂に入りましたとさ。

私「乳がん、知ってるの?」
姪「はなちゃん」
私「はなちゃん?」
姪「はなちゃんのみそ汁っていう本だよ」
私「あぁ!はなちゃんのみそ汁!なるほど!そっか。私は手術したし大丈夫だけどね」


以下、その瞬間の私の頭の中。

なーーーー!!!
そうきたか!!!

はなちゃんのお味噌汁かぁ。
読んだり観たりしたことない!
え?どんなお話なんだろう?
お母さん、余命宣告されてたのかな。
小さいはなちゃんにお味噌汁の作り方を教えて、たぶん亡くなったんだよね??
亡くなったあとに、はなちゃんがお父さんにお味噌汁作るんだよね??
家族で食事を取るのは大切なことだよみたいな??
実話なんだっけ??
お母さん亡くなるんだよね??
乳がんにはどの程度触れていたんだろう??


姪の頭の中にある「乳がん」の知識がどういうものか把握できなくてもどかしい。


姪が話す、はなちゃんの本のお話をゆっくり聞いてあげれば良かった。
焦って、私は大丈夫だけどね なんて言わなきゃ良かった。

とか考えていました。



でも入浴中は、いつものように大はしゃぎしましたとさ。

表情はいつもと変わらず大丈夫なように見えた。


お風呂上がって、体拭いてたら、急に、
姪「でも、進行してなくてよかったね!」
私「うん!」


うん!と返事をしながら、私の頭の中は、
進行という言葉まで知ってるの?
私の乳がんは進行していないと受け取ったのかな?
大丈夫って受け取ったのかな?
は!ありがとうってすぐ言えなかった!

とか考えていました。



しばらくして、兄夫婦が帰宅したので、
すかさず姉に報告をば!
私「一緒にお風呂に入ることになっちゃって」
姉「入れてくれたんだ、ありがとう」
私「それはいいんたけど、無いから…」
姉「あぁ、うん、大丈夫大丈夫」

って。
大丈夫かしら。
きっとおうち帰ってからママに質問責めだろうな。


流れを説明して、どんな反応したとか、どんな言葉を使ったとかご報告してたら、
進行する病気だと把握しているらしいことに姉も驚いてた。
キズ見て、キレイだねって言ったんだよって伝えたら、キレイなんだ良かったねって微笑まれた。
姉まで。いい母娘め。
ショック受けてたみたい?て訊かれたけど、私の目から見て大丈夫そうだったからそのまま伝えた。
子育ての方針には口出ししないと決めてるから、今日はなかなかドキドキしました。


でもね、姪が私を受け入れてくれた。
テレビやニュースで散々流れるから、今の子達は、乳がんに対して多少の知識はあるんだろうけれど、環境や状況には個人差があるよね、きっと。
姪に限っては、恐怖や不安だけじゃないようだったことに救われた。

私のことを大丈夫なんだと(おそらく)受け取ってくれたのも、救われた。


ショック受けていないといいな。
気になることは抱えないで教えてほしいな。
チビッコ達は私の宝物だから。


でもさ、誰だってこの体をみたら多少ショックは受けるはず。かなりインパクトあるはず。
なのに、キレイだねって。


気を遣ってくれたのかな。
姪はもうただの小さい子供じゃないんだな。