mtylan’s diary 〜乳ガン編〜

私の頭の中をまとめるための記録。 37歳で告知、38歳でope。2022現在43歳。 乳がん 右全摘 ステージⅡa ルミナールA リンパlevel1郭清 ホルモン治療中

全摘後初めて、彼氏と会った。


ついに。

乳がんの全摘術後、初めて、彼氏と会った。
3泊4日の旅行のようなもの。
遠距離しているから、普段は月一くらいで会ってるけど、今回4ヶ月ぶりで。
危なく人見知りしそうになった。



少しドキドキする。
私には見慣れたこの胸も、彼氏にとっては初めてだから。
ナイーブな問題だから、どんな反応しても受け止めて優しくしてあげようと思ってて。
優しくしてもらおうと思ってて。
男性全般、性のナイーブな部分に強くないイメージがあるんだよね。私の中に。
私だってそれなりにナイーブだし。


胸が無くなったのは私だけど、彼女の胸が無くなった彼氏の気持ち、イメージ難しい。
まぁ、おっぱいが無くなることについての想いは、男女に限らず個人差があるよね。
考えても分からないか。



彼氏は緊張していたかもしれない。
分からないけど。
今思うと、緊張していたのはやっぱり私だったのかな。


見せるのは刺激が強いだろうと思って、まずTシャツの上から右胸を触らせてみた。

「うわ!…ほんとに無い… 。あ、アバラが… 」
「かわいそう」

という、反応だった。他には何も言わなかった。
戸惑ってたみたいだけど当たり前だよね。
ただ、私が傷つくようなことも、言葉だけの無責任なことも言わないでくれた。

無責任なこと言わないところ、一番好きなところ。

それが本当に嬉しくて。
力が抜けた。
ありがとう。

「かわいそう」って抱きしめてくれた。
そうか。かわいそうって思うのか、なるほど。

私は自分のことだから受け止められるけど、かわいそうなのは、関係ないのにこの胸と向き合うあなたのほうだよ、と思ったけどね。
私に捕まっちゃってかわいそうに。



そのあと、一度、チラッとTシャツめくって見てたけど、
「ほんとに無い」とだけ言ってた。
この一度だけで、それから4日間、彼氏は、私の右胸を見ることも触ることもしなかった。
他は、今までとあまり違いはなかった。

右胸、避けられてるね。
見るのが怖いのかな。
接し方が分からないのかな。
気遣ってるのかな。
どう思っているのかな。
初めましてだしな。
少しずつ慣れてくれたら一番嬉しいけど。
慣れてくれるかなぁ。



あ。彼氏がとても心配していたのは、
ホルモン治療で性格が変わっちゃう!ということだったらしい。
だけど、
「性格、変わらなかったなぁ。ホルモン治療すると変わると思ってた」
と言ってたから、変わっていないらしい。安心したようだ。良かった。



でも、変わる人もいるだろうと思う。

ガンになって、考え方変わることもあるだろうし、治療によっては気持ちに余裕もなくなるし。
考え方変わると、性格変わったように見えるかもしれないし。
副作用の出方によっては、本当に性格変わったようになってしまう人もいると思った。


私は、術後も調子いいし、治療も楽だし、副作用も楽なほうなんだろうね。
特に何も性格に変化はなさそう。
あるとしたら、コンプレックスが増えたことでネガティブになりやすいということかな。

だけど、もともとネガティブな性格だからなぁ。
ネガティブをオモテに出さない対策は染み付いている。お手のもんよ。
すぐにオモテに出したりしないで、ネガティブを一旦寝かせるように心がけて。



ごめんね、こんな彼女で。
強くならないといけないのに。

私は私の体を守らないといけないから、この体を申し訳なく思うのは違うのに。


私も、彼氏も、かわいそうじゃないのにね。

誰も悪くないのにね。